赤煉瓦の建物をスケッチ

昨年行った盛岡で、
女子美の大先輩である深沢紅子さんの『野の花美術館』に行く目的でぶらぶら歩いていた時、
そのレトロな雰囲気でいやがおうにも目に入った建物ですが、
それもそのはず明治44年竣工、国指定有形文化財の岩手銀行(旧盛岡銀行)旧本店本館です。
ここに書くために一応正式な名前を調べておこうとネットで調べて初めて知りましたが、
東京駅丸の内口の赤レンガ駅舎で有名な建築家さんの設計だそうで、
その方が設計した建築としては東北地方に残る唯一の作品だそうです。
そんなことは全く知らずに「中津川べりに腰をおろしてゆっくりスケッチしたいポイントだよね~」と、
雨の中未練がましくも写真に納めてきたわけですが、
その写真を見ながら軽い気持ちでスケッチブックをひろげた日曜日、
結構むずかしくてバランスとるのに精一杯でした。今回を元にまた着彩で描くつもりです。
てっきり、旧館として残してあるだけで中は見学はできないんだろうなと思ったら、
何やらギャラリーで展覧会開催中とか書いてあるではありませんか。
中に入って更に更にびっくり。ここは今まだ現役で銀行業務をしているのです。
お客さんも普通に窓口で順番を待っています。
その奥の細長いスペースをギャラリーにして
丁度この建物を描いた古今東西の絵を集めて展示していました。
この地の人に愛着をもたれてきたのが伝わりました。
何も知らずにふらっと入った旅人の私は
その時河北新聞の若い記者さんにインタビューを受けましたが、
きっととんちんかんなことを答えていたでしょうね。
<COTMANスケッチブック F4>
コメント