ぷーりっぱ

我が家の狭い庭には時として「あれれ~」と思うものが咲いたりするのですが、
例えば枯れてしまったと思ったミソハギが現われたり、また現れなくなったり、
球根もらって植えたけど花が咲かない曼珠沙華、球根始末したつもりだったのに
ある日庭の片隅で真っ赤な花が咲いて驚いたり‥。
このチューリップも何年も葉っぱだけになってしまって、
球根掘り返して始末したつもりだったのですが
どうも1本だけ残っていたようで、今年は可愛い赤い花をつけました。
私の趣味であまり派手な色合いの花などを庭に植えないので、
この1本がものすごく目立つのですが、
それはそれでなかなか良いバランスで、
しばし「一閑人(いっかんじん)」になって眺めていました。
重なった花びらが陽に透けて、花芯までシルエットに浮かんでいて、
息をのみました、で思わず描きました。
「ぷーりっぱ」とはその昔、旧友の手紙にあった
小説のなかの少年のチューリップの呼び名で、
以来ずっと私はチューリップを見る度に
心の中で”ぷーりっぱ”が浮かんでいたのだと思います。
志のある少年だったその旧友の壮年期を、私はまったく知らないまま、
彼は去年亡くなりました。
才能にあふれ将来何にでもなれそうな利発な少年だった彼を想う時、
「人生は短い」と感じるこの頃です。

さて、4月の下旬、上越の先輩夫婦が参加しているグループ展を観に
新潟県の妙高市に出かけました。
なかなか自由で楽しい展示でした、『妙高山が見てござる』展。
日常の中に自然に絵があるようなご夫婦ですが、
基本、何かにとらわれることなく、楽しく自由に描くことを良しとしておられます。
だから観ても惹きつけられます、いいなあと思える。肩の力を抜いてほっとできます。
新井駅近くのすこしさびれた商店街、
「お茶飲みに行きましょう」と3人で入ったのがここ パーラー「ピッコロ」
パーラーという呼び名もずいぶん懐かしい。
祥二郎さんと私はバナナジュース、道子さんはコーヒーでしたが
このバナナジュース、思いのほかおいしくてびっくり!!。
早速手帳にボールペンで描いていたら祥二郎さんが
「それはいい、写真で撮ったものは忘れてしまうが、手で描いたものは記憶に残る。」
と言ってくださり、道子さんにもほめられちゃいました~。
3人でお喋りがとても楽しかったです。
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