カタクリから『カラヴァル』
3月の鉛筆スケッチに色を着けました、昨日。
庭のバラが一輪咲いて、これから一斉に咲き乱れそう。
「そうだ、薔薇を描かないと!、その前にカタクリ~~。」の流れです。
薔薇といえば、
最近読んだ本、本屋大賞の翻訳部門賞かなんか取った『カラヴァル』。
ハリーポッターのような、魔法の世界が出てくる「お話」ですが、
ここにバラが頻繁に出てきて、怪しげな魔法の世界の雰囲気を盛り上げてます。
お話自体は、なんとなく組み立てがあいまいで、設計図面からパースを作る身からすると
舞台となる場所がどうなっているかわからないまま読むのはどうもすっきりしなかったのですが、
読み進めていくうちに、そこは結構あいまいでもどうでも良くて、雰囲気や気持ちを必ず「色」で表現していていることに気づきました。
例えば
“さっきまで焼けたブロンズのようだった空に、緑色とひんやりした青色が混じっている”とか
“動揺の朱色が胸をよぎった”とか、
“色は豊かな茶色と薄いブルー、守られている安心感を与えてくれる色”とか。
私が一番好きだったのは妹の髪の毛の表現
“天使のような顔。その顔を取り囲む「はちみつ色」の巻き毛”
そのうち建物や街がどういう構造でどうなってるのかなんてことはぶっとんでしまって、
その色彩の世界にどっぷりはまってしまいました。
私にとって色は言葉の代わりになりうるものですが、
他の人もそうなんでしょうか?。
興味があります。
コメント
コメント一覧 (2)
構造の分からないことってありますね。でもそれを色が補うファンタジーに身をゆだねるのもしてみたいです。構造と言えば、コルビジュの影響を受けた八王子のセミナーハウスにゼミ合宿をしたことがありました。コンクリート作りのピラミッドを逆さにした形の本館で最上階がレストランでした。
建築構造はその場にたってみないとわからない、五感で感じるものが全てですよね。
それを色彩の色で表すって、やはりぴったりなのかも!なるほどなぁ。コルビジェとアイリーンの『追憶のヴィラ』映画ですけど、私は興味深く面白かったです。