「やや萎れた廿日大根」

何やら季節的なものか、はたまた年齢的なものか、
腰が痛かったり気力が出なかったりして自分の中ではかなりな“気分の落ち込み”で、
壺か桶か側溝かわからないけど、しっかりお尻がはまってしまって抜け出せないで困っていた。
ずるずると時間ばかり過ぎてゆき、かなり焦った。
5月の中旬か下旬、小さな庭の猫の額ほどの花壇にざざざっと種を蒔いておいたら
充分食べられる廿日大根に成長して何度か収穫した。
まあ1回につき3~5本程度だが。
そのたびにスケッチしようと思うのだが間に合わず食卓にのることになる。
さすがにこれで最後‥、となった時、仕方なく写真に収めた。なので少し萎びてしまった。
どうしても水彩絵の具で描きたいと思った。
最近はパソコンで絵が描けてしまうのでパース屋さんもモデリングとレンダリングソフト
および画像レタッチソフトを使っているのが大半だ。
つまり絵筆やペンを持たせたら魔法のように素晴らしいパースという絵を描いていた、
いわゆる職人技をその手に持っているがパソコンに上手に移行できなかった人は
この業界を去って行ってしまったのだ。
思い起こせば私などはパソコンはパースを描くためのひとつのツール、
だいいち“個性はそんなことで消えやしないのだしぃ”くらいに考えていた。
しかしながら最近のコンピュータソフトのレベルはものすごい。
人間の感性の分野まで上手にやってのける。。。
でも、それはそれとして上手に付き合っていくしかない。
けれど、やはり違うんだな。丸いザルを丸く描けなかったし、
うーんうまく描けなかったけど、何かがふっきれたかな。
まあ、ひとりごと、ひとりごと。
<F4スケッチブック コットマン水彩紙細目>