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2007年08月

「街の風景」

カテゴリ:
070819-1
土曜日に続いて日曜日もいそいそと折り畳み椅子を持って友人と柳原神社へ。
90度位置を北にふって、以前かき氷を買ったお店とその周辺をスケッチすることにした。
隣は地方銀行の大きな本店建物がある。
しかし木陰ってなんて快適なんだろう。
この間にも進めておきたい仕事や片付けたい懸案事項は山とはなくても丘くらいはあって、
実はいつも頭の片隅にあるのだが、それが描き出してしまうと全て忘れて集中できる。
これは現実逃避だろうか‥、そんなことも思いながら蝉時雨の中で手だけを動かしていた。
この機会を作ってくれた友人にはほんとに感謝だ。
「ガソリン撒き散らしてうろうろスケッチの場所探して、結局見つからないんだから。
まったくバカみたいだね。」と自嘲していたら、
「無駄なことなんて何もないんですよ。今日ここに居るためには必要なことだったんだから。」
と、諭された。少しだけ年の離れた友人。
実は大学の先輩で、同窓会活動で知り合った、人生の師匠のような人。
「無駄なことはなにもない‥」いつまでも胸の中で繰り返した。

<F8スケッチブック maruman>

「真夏の木陰でスケッチ」

カテゴリ:
070818
先週の土・日、木陰になる午前中だけ例によって友人の絵画教室にちゃっかり混じって
神社の境内から長野トヨタのビル『プリズム』をスケッチした。
一日の午前中で簡単にエスキスを描くつもりで始めたが、
鉛筆の下書きがあがった段階で建物のプロポーションが随分つじつまがあってないことに気づき、
愕然として翌日また下図を描き直した。
描きたかったのは神社の背景にぬっと現れる空色の『プリズム』。
真夏でも日差しを遮る木陰にいれば充分快適で風を感じながら、
歴史ある木造建築の向こうに日差しを目一杯浴びながらも涼しげなたたずまいで
空気のように建つ近代建築‥を。
「ふしぎな風景だよね~。」とひとりごと言ってたら友人がやってきて同じことを言っていた。
結局今日、もう半日かけて色をつけたのだが、
エスキスのつもりがああでもない、こうでもないと格闘しているうちに
なにやら筆数ばかり多くなってべったりした絵になってしまった(反省)。
『プリズム』を描きたかったが時間がかかったのは神社の拝殿軒裏で、
書き進むうちに気持ちが入ってしまったのは右側の朽ちそうな杉の木。
枯れそうなきたない木なので入れたくないなあと思っていたのに。
この神社について、中学校からの長いつきあいになる友人がメールをくれた。
彼は神社仏閣、郷土史についての造詣がかなり深く、
そういうことに全く疎い私はいつも「ほぉー!。」と感嘆している。
6年ほど前、娘の小学校の夏休みの研究で、善光寺にある『むじな灯篭』を教えてくれたのも彼だ。
メールには「8月4日付けの神社は、中御所にある善光寺七社の柳原神社でしょうか?」とあったのだ。
‥ふーん、そうだったんだぁ~、、知らなかったー。

<F4スケッチブック コットマン水彩紙細目>

「”夏休みの写生”気分」

カテゴリ:
070801
先週の土曜日だからまだ7月だったが、
友人が担当している社会人絵画教室に乱入させてもらった。
戸外で人目を気にしながらスケッチするのがどうしても苦手な私は、
車に乗ってスケッチポイントを探しに出ても、ああでもない、こうでもないと言って
結局家に戻ってしまう‥。
そのことを話したら可哀相に思ってくれたのだろう
「いつどこそこで生徒さん達と風景を写生するから良かったら一緒に描きませんか?」と
友人が誘ってくれた。
「うれしい!絶対行く!」と返事をする。
おりしも前日は新しいソフトの件で川崎に出向く事になっていたので、
途中銀座の伊東屋に寄り、携帯用水彩パレットと固形絵の具・絵筆を数点買い足した。
まさに気分はルンルンである。
ナンノかんのの用事を済ませて現場に着いたのはすでに11時過ぎ、
生徒さんたちの邪魔にならないように神社の正面ではなく背面を、
木立に隠れてこそこそスケッチし始める。
昼過ぎ雨が降ってきたので慌てて友人のいる専門学校まで戻る。
と教室の皆さんが講評会をしていて、友人曰く”ゲスト”である私のスケッチも見せてくれと、
ひとなつっこいおじさんらに迫られた。

建物を描くパース屋としては小1時間かけたにしては恥ずかしい出来だ。
完成予想図ばかり描いているので、図面なり頭の中で描いたものを表現するのと、
直近で見て描くのとでは、右脳と左脳が白い紙の上でなかなか交わってくれない!
ようにとまどった。
しかし友人はじめ教室の生徒さん達は皆心優しい方々で
「ここがいいね」あそこがいいね」と良いところを見つけてほめてくれるので、
すっかりその気になってしまった。
で、友人の玄米焼きおにぎりをお昼に分けてもらい午後も続けることにした。
顔見知りの生徒さんと3人で快晴に戻った午後の街に椅子と筆洗いを携えて出掛け、
50m~100m間隔離れた場所でそれぞれ描いた。
仲間がいると思うと『怖いものナシ』の気分になるから、人はこわい。
銀行の脇の歩道から長野トヨタのビル(以前から描きたかった)を描いていたが、
たまに通りすがるおじさんにスケッチブック覗き込まれたり、
「何かいてるの?」と話しかけられたりしたけど、そんなことも全く気にならなくなってきたのだ。
1時間くらい暑い中立って描いていたら友人達が迎えに来てくれた。
「ごほうびにかき氷を食べましょう。」
上の絵右奥の木が神社の境内の欅なんですが、その木の下で
「なんだか子供の頃の夏休みみたいだねー。」と言いながら3人でかき氷を食べた。
いい汗かいたって日だったな。

<F4スケッチブック コットマン水彩紙細目>

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