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この大震災が起こるだいぶ前に、私は友人から
ドキュメンタリー映画『六ヶ所村ラプソディ』や『ミツバチの羽音と地球の回転』を
自主上映している映画監督の鎌仲ひとみさんの話を聞いていました。
是非観て欲しい映画だと言われました。
平々凡々に暮らし、自分の住んでいる近辺にない原発について良いとも悪いとも関心もなく、
それよりも太陽パネルはいずれ使えなくなった時にどう廃棄処分するのか?
の方が大きな問題点と思っていたくらいです。
だいいち友人の観た映画が真実なら、そんな重大なことがなぜ新聞テレビで流れないのかと、
その時はそちらのほうが疑問でした。
今回初めて電力会社はマスコミにとって大きな大きなスポンサーであることを実感しました。
しかし今はネットがあります。たまたま水彩画を描いている方のサイトを閲覧していて、
原発で20年働いていた方の記事を読みました。
初めて原発のことを知りました。
「原発がどんなものか知ってほしい-平井憲夫」<
もし読まれてない方がいたら読んでほしいと思います。

そして昨日の新聞で、菅首相が「復興構想会議を設立し街づくりの具体策を練る」とありました。
そのなかに「植物やバイオマスを使った地域暖房を完備したエコタウンをつくり、(省略)」とありましたが被災者が少し前まで暖房もない避難所で過す映像を見るにつけ、
電気や灯油がなくても少なくても寒さからのがれられる建物がここにあれば‥と思っていました。
下のイラストは信州大学名誉教授で当時SAH会会長をされていた山下恭弘先生が
2007年建築雑誌に発表された「無暖房住宅」の記事のために描いた物です。

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家の周りを厚い断熱材で囲い、夏は直射日光をできるだけ遮断し、夜は窓をあけて冷たい空気入れる、
冬は日脚が長くなり部屋に取り込む、照明や家電からの熱、人体からの熱で
積極的に暖房しなくても寒くはない生活を継続できる。
というのが(専門知識の全くない私が)かいつまんで言うところの無暖房住宅です。
信州の快適な住まいを考える会(SAH会)の運営事務を7年間お手伝いしていた縁で
当時イラストのお話をいただいたのです。
SAH会と同じく住まい環境を考える研究会が仙台の「住まいと環境 東北フォーラム」で、
大きな被害のなかでホームページには
「(略)当会では、ここ暫くは、当会の目的に沿って、住まいに関する復旧・復興のための有益な情報の提供、フォーラム会員相互の情報交換の場の提供を中心に活動をしていきたいと思います」と書かれていました。
北海道の「北方圏住宅研究会」、富山の「北陸の快適な住まいを考える会」と4会で共有してきた研究を
どうかこの大震災後の復興で役立てていただきたいと願わずにはいられません。