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コルビジェ展を見て

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今月14日、娘夫婦が都内で引っ越しをするというので、手伝いがてら上京し、
どうせ新幹線使って行くなら何か見てこようと選んで行ったのがこちら↓
コルビジェ展、西洋美術j館です。
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西洋美術館は世界遺産に登録されてからは行ってなくて、
ちょうどいい機会なので建物もじっくり見たいなと。

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展覧会1階は建築模型など展示されていて、撮影可。
けれど2階からは絵画が展示されており、撮影不可です。
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↑これはパリ中心部の都市計画模型。
奥の集合住宅の模型は、この計画の5階建て低層住宅部分です。
他には有名なサヴォワ邸の図面・模型・習作スケッチ・パース
ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸の図面・模型などなど。

実は私、近代3大巨匠のひとりと言われるコルビジェの建築に
今まで興味を持ったことがあったかと聞かれれば答えは「いいえ」なのですが、
昨年『コルビジェとアイリーン--追憶のヴィラ』という映画を観まして、
アイリーン・グレイという、コルビジェと同じ時代に生き、
家具作家であり建築家でもあった女性にすごく興味を持ったのですね。
その延長で、映画の中では毛糸のパンツ一丁で室内の壁面に何やら幾何学的な絵を描いてる
"へんなおっさん”のコルビジェに「何なのこの人?」という興味は持ちました。

そしてこの展覧会ではそのコルビジェの絵画を、コルビジェの建築や家具と織り交ぜながら
ピュリズム運動の仲間の作品や、影響を受けたキュービズム絵画(ピカソなど)などと、
たくさん展示されていました。

私はコルビジェが絵画を真剣に描いていたことを知りませんでした。
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(↑最後の最後に私がうわーっと感動したコルビジェのピュリズム以降の作品。
大成建設株式会社所蔵だったので、画像を拝借しました。)

画家のオザンファンと
“1920年に雑誌『エスプリ・ヌーヴォー(新精神)』を創刊し、機械文明の進歩に対応した「構築と総合」の理念を、芸術と生活のあらゆる分野に浸透させることを訴え…”
ピュリズムを提唱したのだそうです。


その絵画理論と絵画を見ているうちに、ハッと気付いたというか、
ようやく気付いたというか、、、
遠い昔、美大受験のおり、デッサン6時間(1日)平面構成(デザイン)6時間(1日)と、
学科試験のほかに実技試験が2日間あったのですが、
その「平面構成」とは、まさしくこのピュリズム理論によるデザイン画だったのでは?って。

ちいさなフックが2個机上にころがっていて、それを見て“B2サイズのボードに形と色彩で構成しなさい”というのが試験課題で、上から見たり正面から見たり(あるいは断面を想像して入れたり)して、それらの形を組み合わせて、ポスターカラーを使って塗分けて表現するのですから。

急になぜ美大受験のことなど思い出したかというと、最近『ブルー・ピリオド』という美大受験を描いた漫画を知り、全4巻大人買いして読んだのですね。
日頃漫画は読まないのですが、何かのきっかけで第1巻をネット上で無料で読むことができて、
自分の若かりし日々が、なんだか胸が苦しくなるように思い出され、続きも読みたいと思ったのです。
そんなわけで「一周回って、気付いたよね~~」という気分でした。

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そして帰りに東京駅でやっている↑この展覧会も、ぎりぎり観れるかもっ!と思ったのですが、
駅構内で少しうろうろしてしまって、6時までとなっていたのですが、
扉に入館は閉館30分前までとあり、5時35分だったのでダメ元で「ダメですか?」
と聞いたのですが、あっさりシステマティックに断られました!。
あとで気付いたのですが、コルビジェ展とセットで100円安くなるようです。
ああ、やっぱり両方見たかった…。残念
まだあと2週間ありますので、行かれる方は上野のル・コルビジェと東京駅内のアアルト、是非。

長くなりましたが、
西洋美術館の常設西洋画がかなり充実していて、今回観れて良かったです。
古典絵画から印象派の流れがわかる展示だったのでしょうか、
またまたこれも最近読んだ本『名画の読み方』『名画の言い分』(木村泰司)で、
西洋における絵画の歴史と意味が丁寧にわかりやすく書いてあって、
「西洋美術史」を大学で1年間学んだことはあっても、まーーったく興味持たなかった私は
まさに目からうろこだったわけですが、
そんなわけで非常に興味深く観ることができました。
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↑マネ
マネに関しては以前見たマネと親交のあった女流画家ベルト・モリゾの映画(題名忘れました)
が、何だか良くわからなかったのですが、西洋絵画に印象派が出現する流れなどを知ると
この絵などはいかに当時斬新だったかがわかり、今になってその映画の内容も分かり、
その素晴らしさにじわじわ~っと感動してますねー、、いやはやおもしろいことです。
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ピサロ
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モネ
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モネの睡蓮
パリのオルセー美術館で20代最後の歳に見ました。
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離れて見るとくっきり睡蓮の存在が見えるけど、
すぐ近くで見るときっちり克明に描きこんだわけでなく、逆にこれを描いている画家は何を描いてるのか解ってるのかなあ?というくらいの大胆な筆遣い色使いですよねー。
若い頃と同じ感動で、それを新鮮に感じました

縄文に魅せられる

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最近、歴史年表をようやくまじまじ眺められるようになりました。
私は子供のころから歴史に一切の興味を持ってきませんでした。
自分の想像力が、自分の見たことない世界を受け付けない体質、なんだと思っていました。
中学生の時、試験管の中に霧状のものが出来て「これが雲の正体」と教わった時は、
目の前が晴れ晴れしたことを覚えています。
そういったことが楽しくて理科大好き少女で、社会科は私の頭には一片もありませんでした。
ですから紀元前の『縄文・弥生時代』に思いを馳せる…だなんて、自分でもビックリしています。

事の始まりは、パースの仕事で現場を見るために御代田町まで行ったおり、
ふと「浅間縄文ミュージアム」が目に入り、
せっかく遠出したのだから見て帰ろうと思ったのですね。
そしたらそれが素晴らしかった!。
特に、初めてあんなにたくさんの縄文土器をすぐ目の前で見て、
その迫力にぞわぞわぞわ~っと、まさに鳥肌立つ感覚を覚えました。

縄文土器は逞しく、自由で楽しく、それが圧倒的な造形美となって現代の私を感動させます。
いやはや何という力強い美しさ!!。

それらの土器を眺めるうちに、これを作った人達をすごく近くに感じるように、
自分の意識が変わった気がしました。
自分の知っている昔の人は祖父母までで、その先のご先祖様を感じることはありませんでしたが、
その先にこの人達がいるのだなあと、すべての繋がりがすごく自然に受け入れられたのです。

これが昨年12月のことなのですが、その時ミュージアムショップで「ガチャポン」をしたかったのに小銭がなく、両替を頼める職員の方も見当たらず(つまり平日はかなり閑散としているようです)、あきらめて帰ってきました。
今年になって、たまたまそのミュージアムの近くを車で走っているという友人と話していた時、
「絶対良いから是非見て!」と勧め、「ついでにガチャ、買ってきて~~」と頼んだのですね。

この手帳スケッチはその頼んだ戦利品。壺の方は弥生式土器です。
しかしこのガチャポンのレプリカ、完成度すごいですよね!、
ま、欲しくてたまらなかったってこともありますが、超かわいい~~(^^)/
で、こうして手帳にスケッチまでしてしまいました。

好きなもの置いてる棚に飾ってます。
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壺が高さ5㎝、「仮面の女神」は高さ6.5㎝です。

内容がいっきに「ガチャポン」になってしまいましたが、

私の意識がすっかり変わったことのひとつは、
"縄文人は今の人間とさほど変わりはない
現代に縄文人がやってきたら、スマホに驚くかもしれないが、
その使い方を覚えて、同じように使いこなすだろう”
ということです。

1万年の間、平均寿命約30年といいますから、何代も何代も
気が遠くなるくらい何代も何代も、同じように木の実を食べ狩猟し、
土器を作っていたのですね。
私は自分の人生でたぶん5代あたりまでしか見ることは出来ないですけど、
ここ最近50年の、人の生活の変わりように、その速さに、漠然と危うさを感じていました。
縄文時代と同じように暮らすことはもちろん無理ですけど、
知り、学ぶべきだと思っているこの頃です。


**まったく関係ないですが、最近の手帳スケッチお食事編を少し(^^ゞ**
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四季彩MIZUNO  和食懐石
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ブラーノ1階カフェ  タルト&コーヒー
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カサミンゴー  ピザ&パスタ&サラダ(ランチセット)
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すきやき(中野市) すき焼き丼セット

イノシシの年賀状

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年が明けて、早1月も3分の1が過ぎましたね。

本年もよろしくお願いします。

毎年恒例今年の年賀状ですが(^^ゞ、今年は年齢的にも納得の「年賀状欠礼はがき」がたくさん届き、年賀状送れなかった方々に見ていただくのも良いだろうと、ネタ晴らしをしてみます。

昨年末、「とにかく元旦に間に合うように出す!」ことを、第一の目標にしました。
考え込まず悩まず、作業のように割り切って、さっさと終わらせる!と。
まずは図案のイメージ。
「イノシシというと、花札!イノシカチョー!」で、花札のイメージにしよっかな~と考え、
ネットで「花札イノシシ」とググったれば、まあ出るわ出るわ、年賀状のデザイン案が!。
もう、自分オリジナルを作ることが、何か間抜けなことをしてる気分になりました。

でもって、リアルな猪を描くって気には鼻からならなくて、
女子美術大学デザイン科卒として大得意の「テクスチャー」と「コラージュ」でまとめることにしました(私の学生時代はこれがおおはやり!)。
前回ブログに載せたボールペンの線描きイラストを、9匹分切り取って、いろいろに配置しなおし、
「テクスチャー」は非常に安易でありますが、最近描いた落ち葉の絵を切り取りました。
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9匹の落ち葉のイノシシが出来ました。

ま、これはこれで良しとしよう、で、金色に見える「謹賀新年」と
昨年、先輩夫婦が長野に来た時、渋温泉をバックにBobさんが「自撮り」で撮ってくれた写真が気に入ってたので、その写真の自分の顔を切り取って入れました笑。
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<♡楽しかった去年の思い出♡>

昨年はパース制作の仕事で様々な出会いがありました。
現場の方のご依頼で、LINEで情報やりとりして、リアルタイムでパース画像をLINEで送り、とても喜んでいただけました。現代のやりようで、いかようにも対応できることがわかり、痛快でした。
今年はどんなパースを制作できるでしょうか。どんな出会いがあるでしょうか。
やはり年始めはわくわくしますね!。
2019亥のコピー

インテリアコーディネーターの資格

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あっという間の年の瀬。
一年のつけがどっと押し寄せてる感の「あわただし気分」まっ最中です。

家の中どこを見ても「あれも捨てなきゃ、これも捨てなきゃ、そうして必要なものをここに整理しなおして…。」と思うところばかり。
そう!断捨離をしたいのに何も手が付けられてないどころか、全てが散らかってる!。
アタシって片付けられないオンナ?。
最近の気分の不調は、整理整頓が出来てないことと、絵がまるで描けないこと、これが原因と分かってはいるんです。
どうにかすっきりしたい、けれど年をまたいでの仕事もあり、ある程度は進めておかないとならないし。ああ。

そんなこんなで、断捨離の一環としてではないですが、
持っている資格、インテリアコーディネーターの資格更新手続きを今回はしないと決めました。
高齢者の自動車運転免許ではないですが、「お返しします」。
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更新の書類がしばらく前に来ていて、来年1月が締め切り。
たしか5年ごとの更新でしたか、前回も、ただ持っているだけの資格なので「どうしようかなぁ?」と考えていたら、娘が「せっかく取った資格だし、持っとけば? 次回は仕事で使ってるかどうかでその時決めたら?」と言ってくれて、「それもそうねー」のノリでした。

このインテリアコーディネーターの資格を取ったのは15年前、45歳の時です。
パース屋になるのに資格は必要ありません。ですが、何か自分を社会的に証明できる資格が必要だと、切実に考えていました。ひとりでパース屋を続けていくためには、“ただのおばちゃんではないぞアピール”をする必要があると。
当時こうした資格試験取得がかなりブームで、インテリアコーディネーターの資格取得は結構難関でした。しかし私は建築インテリアを基礎からしっかり学ぶことに飢えていたし、学んだことのお墨付きをいただくことを渇望していました。ので駅前のヒューマンアカデミーをかなりの金額出して受講して(私は個人だったので全額自己負担ですが、ほとんどの人は仕事先の補助を受けての受講だったようです)、真剣に「取りに」いったのです。ヒューマンにお金を払ったからと言って合格が近づいたわけではもちろんなくて、かなりの人数受講してましたが、その中で合格したのはたぶん一桁、5~6人くらいだと思います。いや、自慢ではなく(^^ゞ、つまりそれだけ「受かる」ことに真剣だったのです。実技試験中、「寸法を書き入れて終わりだ」と思った途端、右手が震えだし、どうにも字が書けなくなりました。深呼吸したり、腕を振り上げてみたりしたけど収まらず、でも書かなきゃ受からない!、左手で右手を抑えて震えを抑え、ぼろぼろでしたが、なんとか時間内に寸法の数字を書き入れました。「ダメだ、落ちた…」泣きそうでした、が良く頑張ったと今では思えます。

果たしてその後、インテリアコーディネーターの仕事は2回程お声がかかりましたが、仕事にはなりませんでした。
私はインテリアコーディネーターの仕事がしたくて資格を取ったのではないですから、当然といえば当然です。ですがこの資格を取ったことで、丸まっていた背筋をピンとはることができる気がしました。
パース屋になって20年の歳月が経ちました。名刺にインテリアコーディネーターの資格を書き添えることはやめ、自信を持って「パース屋です」と言えることに、ちょっとだけ背筋が伸び、爽快な気分になりました。
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このバッチ、ついにつけることはなかったけど、きれいなバッチで、とても好きでした。
(あ、特にこのバッチを返送するとかは、ないです。)

最近15の歳から知ってる友人が、超難関の資格試験にパスしたと自身のブログに書いていたのを読み、知りました。その資格は今後彼女が生きていく方向を照らす灯台のようなものになるのじゃないかと感じました。
資格を返上する私と、新たな境地へ資格を持って臨む友人。
きっと彼女は海外へ向かうと思いますが、この先の私たちの人生はどのように展開していくのだろうと、未知の世界にわくわくします。年を重ねることも悪くないなと思う年の瀬であります。

さー、片付け片付け、さっさとしないと~。
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今年も一年間ありがとうございました。
皆様にはどうぞ良いお年をお迎えください。

夏の思い出はマリオネット

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手帳の日付は8月23と24日になってますが、実際は8月25日土曜日。
上田市の友人が誘ってくれたコンサートの合間の手帳スケッチです。

ポルトガルギター&マンドリン
マリオネットの音楽を楽しむ会』
~サウダーデのかなたに~
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会場がなんと、「日本キリスト教会 上田教会」。
外観は瓦屋根の日本家屋。
内部も、会場となった礼拝室は板張りで白を基調としてうす青緑色が配色され
椅子と机で、洋風ではありましたが、
天井は格天井で、いわゆる昭和以前の和洋折衷建築、という感じでした。

暑い日で、夕方からのコンサートも日中の暑気がこもり、ますます暑く、
礼拝室いっぱいの人に、古そうなエアコンが一台…。

「耐えられるだろうか…。」
そう思ったのも束の間、演奏が始まるとその素晴らしい演奏に
もうもう夢中になってしまい、あっという間の2時間でした。

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『サウダーデ』とは、
ポルトガル語で「帰り来ぬ懐かしきものへの郷愁」だそうで、
(パンフレットによると)
“世界的にも珍しいポルトガルギターとマンドリンのアコースティックユニット
「マリオネット」

その音楽は、
クラッシックでもポップスでもない「マリオネット」という独自のジャンル
初めて聞くのにどこか懐かしいポルトガルギターの音色、
そして心震わすマンドリンのトレモロの響き。
夏の終わりのひととき、マリオネットの音楽とともに
「サウダーデの彼方に」旅してみませんか?”


帰りには早速CDを購入、
そこからは、そのCDをゆっくり聴きたいが為にドライブしたり、
最近は常に頭の中にマリオネットの曲が流れていて
へったくそな、思いっきり簡略化された、おかしな鼻歌歌っている自分に
びっくりしているわけなのであります。
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娘の婚礼を控えた、過ぎ去った今年の夏は、どうにも忙しく
「夏の思い出」で思い出されるのは、たぶんこのコンサートだけ。
このあとの夕食も友人がとっても美味しいイタリアンの店を予約していてくれて、
最高の日だったのでした。

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