みんなでパイナポー
3月19日、通算6回目の自宅レッスンでした。ほぼ1カ月ぶりで、お菓子をお持ちくださったので
まずはお茶しながら近況報告会にしましょうかと。
そんなゆるーい感じなんでありますが、
描き始めると2時間以上、すっかり集中して
完全に自分の絵に仕上げられます、このお二方!。
今回は静物をスケッチするというテーマで
いくつかモチーフを用意しておきましたが、
お二人共にこのパイナップルを選ばれました。
一見難しいように思いますが、形がとりやすいし、
表面の複雑なでこぼこの模様は特徴を捉えやすいので
逆に描きやすいかなと、
前日スーパーで買い物中に目につき購入しておきました
(あとは美味しく食べられるし、うふっ)。

Hさんの作品
途中、若干逆光ぎみだったのを上手に捉えられていてすごく良かったので、
そこを生かして進めるようにアドバイス。
水彩画でとても重要な光と影と陰を、
描きながら体感されたのではないかと思います。
とても雰囲気のある素敵な絵になりました。

Mさんの作品
にじみやぼかしが今回がとてもうまく使えました。
しっかりとお皿の上に立っている重量感や
南国果物のトロピカルな雰囲気を独自の色彩で表現されました。
今回はお二人に、頭で考える色ではなく、
感性・感覚で色を作っていただくために、臨床美術の手法をまねて
①まずはパイナップルの中の色をパレットの絵具3色を選んで作る
果実部分を大雑把に水でぬらし、その色を流しこむ
②少し乾くまでの間、今度は果実外側の色を同じように3色選んで作っておく
半乾きの状態で、その色をポンポンと置くように入れる(にじむのを楽しむ)
③乾くまで、今度は葉っぱの色を作る
よく見て、必要なら白や黒混ぜてもOK
果実部分に流れ込んでも良いので、筆のタッチを生かして葉っぱの塊を描く
というように手順をお示ししました。
ここまでは
「どうなろうと水の仕事に任せて、無理やり自分の手でねじ伏せない」
ことを守っていただき、
次の段階は、そこから好きなように描き込んでいただきました。
お二人ともとても良いにじみやぼかしが出来ていたので、
背景も好きな色を入れてもらいました。
ら、やはり、お花を使って造形するお仕事をされている方々なので、
3次元的造形を2次元の紙に置き換えても、
対象の捉え方が素晴らしいと感心しました。
私も最初の段階はスケッチブックに果実と葉っぱだけ描くことが出来ました
後半はそれぞれの方にほぼつきっきりになりましたので
仕上がりには至らず、翌日に背景入れて細かいところも少し入れて完成にしました。

三人三様のパイナポーが描けました。
<F4スケッチブック Watson>
(お二人はF3スケッチブックです)